絵本 きつねものがたり

絵本 きつねものがたり

絵本 きつねものがたりの表紙です

絵本 きつねものがたり
◆年齢◆
読んであげるなら6才以上から
自分で読むなら小学校低学年向き


◆ジャンル◆
◆ファンタジー絵本

◆シチュエーション◆
◆おやすみの前に絵本



ヨセフ・ラダ 作・絵:内田莉莎子 訳

編集・発行 福音館書店
発売 福音館書店

初版年月日:1966年06月01日 ISBNコード:4-8340-0058-3

163ページ 22X16cm 1575円(本体1500円+税75円)


通常版はこちら!  定価1575円(本体1500円+税75円)

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この本の著者、画家ヨセフ・ラダさんは作家であり、画家であり、舞台装置家、マンガ映画の作者など多才な方でした。

(1)主人公キツネ君の魅力
なんといってもこのお話の魅力は、主人公のキツネ君にあります。楽天的で単純・素朴な性格からいっぱい失敗を重ねますが、どっこいそこからすぐに学習して、どんどん賢くなっていきます。キツネ君は昔話をそのまま信じていて、昔話のキツネにあこがれ、そのまままねをしようとします。おそらくキツネ君が読んでもらったり、森番の家の窓辺で盗み聞く昔話は「中世フランスの動物叙事詩、キツネ物語(きつねのルナール 福音館書店)」のような昔話で、チェコにも広く知られていたのではないでしょうか。
他方、キツネ君はキツネとしてのプライドも高いのでした。怪盗ルパンのように、ソーセージをもらいに行くと宣言して、堂々と盗みにいくのです。それでいて、苦境に陥った肉屋をちゃんと助けることもやるのですね。だから町中の人気者にもなります。キツネ君が森番になれたのも、このようなかっこいい行いが、領主の耳に達したからでした。
(2)人間と動物の親密な関係
この物語の舞台の時代は、ちょうど文明の利器が、チェコの人びとの間に入りはじめたころのようです。電話・ラジオ・蓄音機などにたいする新鮮な驚きがユーモアの素になっています。そういった利器を受け入れながらも、人と動物の関係は上下の関係ではなく、対等で並列的なものだったようです。そうでなければ、キツネに本を読んでやるなどといったことにリアリティを感じるはずはありません。
この物語の背後には、チェコの人びとの、人間と自然・動物との関係や人と人の関係の親密さが伺えます。

(3)この作品は、「お話」自体が入れ子のようになっています。
キツネ君はお話を聞いて育ちます。そのお話はチェコに伝わっているお話です。そしてキツネ君のお話をチェコの多くの子どもたちが聞くという、お話の成り立ちが実に面白いです。うそのお話があり、本当のお話があり、それらがないまぜになったお話を楽しむチェコの国の国民性に親近感を持つのは私だけでしょうか。日本の今の子どもたちもきっとキツネ君が好きになるに違いありません。



内容紹介です

(1)森の「ぶなの木ごや」
ホモリ山のふもと、森に囲まれた野はらに、森ばんのボビヌシカさんが、おくさん、息子のエーニク、娘のルージェンカといっしょに暮らしてました。この家は「ぶなの木ごや」とも呼ばれていました。
ある日のこと。
ボビヌシカさんはすばしっこい子ギツネを捕まえ、「おみやげだよ」と子どもたちくれました。子ギツネも良くなれて、子どもたちは閑さえあればいっしょに遊びました。

娘のルージェンカは本が大好きでした。自分がこんなに好きだからキツネだってきっと面白がるだろうと思って、毎日キツネに本を読んでやっていました。このキツネは特別頭がよかったので、そのうち人間のことばを覚えてしまいました。
ルージェンカは字を書くことも教えました。
そうしてある日、キツネは自由を求めて逃げ出しました。
(2)あたらしいすみか
キツネの新しいすみかは、ホモリ山の反対側ドーラン森の森番、ブジェジナさんの近くでした。ここにも男の子がいました。キツネは人間といっしょに住みたいとは思いませんでした。
ところが、「キツネ君」は人間に育てられたものですから、獲物を捕まえられません。
ある晩のこと、ブジェジナさんの家のまわりをうろついていると、息子にりこうなキツネの話をしてやっているのが聞こえました。
「これで、たらふくごちそうにありつけるぞ。毎日ここへ来てお話を聞こう。そいつをよく覚えていて、その通りにやれば、昔話のキツネがやったぐらいのことは僕だってできるさ」

ところがキツネ君はお話の通りにやってみると、うまくいきません。
(3)とりそこなったさかな
(4)まほうのテーブル
そこで最新式の方法はないかと、また森番の家の窓の下へいきました。こんどはごちそうが出てくるテーブルの話でした。ごちそうばかりでてくるので、あきてしまった。それは納屋に置いてあるというのです。そこでこっそり行ってみると、女中が油紙につつんだものを納屋に持ってはいり、手ぶらで出てきました。女中は戸の錠を掛けずに行ってしまったので、キツネ君はまほうのテーブルを持ち出しました。
小さな原っぱまでくると、「テーブルよ、ごちそうをだせ!」。
何にも出てきません。怒ってそれを揺すぶると、引き出しがあきました。そこにはソーセージが5本もあったのです。
気をよくしたキツネ君は、森中のキツネにごちそうをふるまうことを思いつきました。みんなをあつめ、「テーブルよ、ごちそうをだせ!」と言いましたが何も出てきません。お客は怒ってキツネ君を追いかけます。

(5)あくまの箱
(6)電話ばんざい
キツネ君は例の窓の下で、電話をかける方法を盗み聞きしました。

その日、一日、きつねくんは〜

そしてちゃっかりハムを手に入れます。キツネ君は大いにはしゃぎました。
(7)きつねくん、手紙を書く
森番のブジェジナさんと、肉屋は大いに怒っていました。それで、犯人を捕まえようとワナを仕掛けたのです。
キツネ君の鼻がすごくいいことはみなさんご存じですね。キツネ君はワナのところにこんな手紙を入れました。
「しんあいなるにくやどの
 ぼくはにんげんごで、ハムをちゅうもんしたのです。それをよくもくさりかけのソーセージなど…。はいたつはたのまぬことにします。どようびのあさ、おみせにちょくせついくことにきめました。… けいぐ 森のきつねより」

きつねくんの手紙

これを読んだ肉屋はゆげがでるほど怒ってわめきました。森番のほうは「こんなきつねはどこにもいない、あんたがだまされるほうに一万円かける」と。
「よろしい!」肉屋はいいました。
(8)どようびのぼうけん
キツネ君は、金曜日、古着を着て、町の通りをくまなく調べました。やぎ通りにある毛皮屋の前で、キツネの毛皮がずらりさおにかかっているのを見て、額をぽんとたたき、いきなりおどりだしました。
土曜日になりました。肉屋と10人もの猟師が待ちかまえていました。それでもキツネ君は、まんまとソーセージ2本手に入れ、黒板に走り書きをして帰りました。(どうやったのでしょう、この本をお読み下さい)
「しんあいなるにくやどの
 …せいきゅうしょは、ご存じの木のうろにおとどけされたく。また、森番どのに一万円おわすれなく。 けいぐ 森のきつねより」
この事件は、ラジオニュースや新聞にのるさわぎとなりました。
(9)きつねくんのひろいもの
そして数日後。キツネ君は例のうろのそばを通りかかりました。道の真ん真ん中にあやしいものを見つけました。それは鉄の臭いもせず、紙切れがいっぱいつまったカバンでした。キツネ君はカバンを自分のうちに持って帰りました。そして森番の窓の下で聞いたのです。肉屋が落としたということでした。100万円も入っているらしい。
さっそく、キツネ君はこっそりと森番の事務所から電話しました。
「お金を拾いました。もちろんお返しします。お礼は、これまでのハム三本をただにしてもらうだけですか。それからぼくの悪口をいうのを止めてくれませんか」
肉屋はなじみの木のうろへかけつけました。カバンを見つけた肉屋は、ひとこと、「うーん!」といいました。
こうしてキツネ君は一週間分のハムを手に入れたのでした。
(10)めいよにかがやくきつねくん
このこともニュースや新聞で伝えられました。
次の日の夕方、例の窓の下にいき、森番がこんなことをいっているのを耳にしました。
「キツネ君のことを聞いた領主は、キツネ君を森ばんにしたらどうだろか。えぞいちご丘のばん小屋があいている」
(11)もりばんのれんしゅう
(12)「えぞいちご丘」のきつねくん







読み聞かせのポイント
「私は別に文学的名誉のために作家になったのではなく、ただその必要に迫られたからにすぎません。二人の子どもがいつも私が小さかった頃のことを話してくれとせがんだからです。それも種切れになり、とうとう自分で考え出さないといけなくなったのでした(要約)」
この作品は、こうやってできたものですから、読んであげていても読みやすいし、聞いていても耳に心地よいですね。まるでちょっと昔にこんなことがあったという体験談を聞いている感じがします。

絵本 きつねものがたり
◆年齢◆
読んであげるなら6才以上から
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◆ジャンル◆
◆ファンタジー絵本

◆シチュエーション◆
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ヨセフ・ラダ 作・絵:内田莉莎子 訳

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発売 福音館書店

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163ページ 22X16cm 1575円(本体1500円+税75円)


通常版はこちら!  定価1575円(本体1500円+税75円)

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