ててちゃん−おやこであそぼうわらべうた

絵本 ててちゃん−おやこであそぼうわらべうた

絵本 ててちゃん−おやこであそぼうわらべうたの表紙です

絵本 ててちゃん−おやこであそぼうわらべうた
◆年齢◆
読んであげるなら2〜3才から。

◆ジャンル◆
◆からだ絵本
◆ことば絵本

◆シチュエーション◆
◆いつでもどうぞ


土橋 悦子 織茂 恭子 

初版年月日:2008年04年23月 福音館書店

ISBN:4834023370  ISBN13:9784834023374

ページ 22x20cm 定価945円(税込)

通常版はこちら!  定価945円(税込)
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「ててちゃん」は日本各地にさまざまな形で伝わる「顔あそび」というわらべ唄を絵本として再構成したもの、ですから、1歳ころからでも(絵本なしで)唄って遊んであげることができます。

なお、以下この解説は『「わらべうた」で子育て 入門編』(阿部ヤエ著)を参考にしています。この本は、伝統的子育て=こころ(言葉を含む)と体の成長は一体のもの=が合理的・体系的にできていたかを教えてくれます。是非お読み下さい。

〈顔あそび〉
前掲書には、「顔あそびは、目はここ、鼻はここと、目鼻のありかを教えるだけではなく、顔を見て相手を知り、目を見て話をきくという、人としての基本への土台になります(80ページ)」とあり、加えて、もうひとつ大事なこと言われています。『顔は大事なところだから、むやみにさわってはいけない』。だから、「大人がやってみせるもの」が基本だそうです。『あがりめ さがりめ」や、前掲書の「でんびぁ ひっこめ 鼻 おがれ」などがそうですね。
とはいえ、実際に顔にふれる顔あそびもたくさんあります。スキンシップも大事ですからね。
ということは、つまり、触れ方が大事だということでしょうね。「そっと」ということですね。赤ちゃんといえども「人格」を尊重することが大事であり、神さまから授かったもので、親の私有物ではないということだからでしょうか。

〈「ててちゃん」と顔あそび〉
「ててちゃん」の前に、「てんこ てんこ」(2、3ヶ月から)がありますね。「てんこ てんこ」という遊びは、でんでん太鼓をふる手付きで、手首を返してみせながら、「てんこ てんこ てんこ」と唄い、赤ちゃんの目を見るあそびです。「手」を意識させ、赤ちゃんの真似を誘う遊びです。この「ててちゃん」も、最初に「ててちゃんが…」と唄うとき、小さい子の目の前で両の手のひらをひらひらさせます。手には指があって、その手が唄とともに小さい子の顔の部位を触っていきます。まず「おおやぶをかきわけて」で、人の手が髪をさわります。それから、「おでこだいらにいって つるっと すべって」で、人の手は、「片手でおでこを軽くトントンとさわった後、スーッとなで」ます。それから終いに「手」が、へそまでいって、「へそちゃんが わっー!」で、再び手のひらを小さい子の目の前で拡げられます。そして最後、「みんなでわらう わっはっはっ」で、「手」は小さい子をギュッと抱きしめます。もうおわかりでしょう、そのことによって、小さな子は各部位の感覚が鋭敏になり、その感覚と遊んでくれる人の目と手を意識することになります。その際、遊んでくれる人の人柄、体温、感情などが、小さい子に伝わることになりますね。

〈この顔遊びが絵本になったということ〉
絵本では、表紙でも扉でも「手」が強調(大きく描かれる)されます。そんな「手」をもつ、「ててちゃん」が最初に登場します。「手」が人格化された「ててちゃん」がいます。(読者の小さな子にとって、まだ自己全体が統御されていませんから、体の各部位は独立に人格化されます。(遊んでくれる人の「手」は「ててちゃん」です)
ですから、人格化された「ててちゃん」は、冒険や旅や散歩に出かけます。(人格化されたものは物語の主人公に成りうるのですね。ごっこ遊びも同じですね)「ててちゃん」は大やぶをかき分けて、「おでこ」だいらに行きます。そこはつるっとした丘みたいなところですから、つるっと滑ります。それから、小さなやぶがふたつあって、その間を抜けていきますと、池がふたつあります。その「お池」を廻っていくと、「みみちゃん」に出会います。それから「ててちゃんとみみちゃん」は「花屋(鼻)」に寄って、花を一本折ってしまいます。それで、ほうぼうで(頬の上のあちこちで)しかられてしまいます。でも、それはわざとやったのではないです。だからふたりにとっては、口惜しい(くちおしい・くやしい)ことで、無念(むねん・非常にくやしい)なことですから、気落ちしてとぼとぼ歩いていきます。すると、そこへ、「わっ!」とへそちゃんが現れます。ふたりはびっくり。それで三人は大笑い。なかよしになります。

つまり、このわらべ唄は「ててちゃん」の、遊んでもらっている子自身の顔というフィールド上を旅する物語に成っていることを感じることができます。でもそのときには、ててちゃんの姿をはっきりと見ることはできません。ところが、絵本では、それが視覚化されますので、何が起こっているのか、どんな旅が行われているのか見ることができます。ここで、小さな読者は二重(触覚と視覚)の経験をすることになります。





内容紹介です

『ててちゃんが
 おおやぶかきわけて

かきわけて

 おでこだいらに いって
 つるっと すべって

つるっと すべって

 こやぶを ぬけて
 
 おいけを まわって
 
 みみちゃんに あって

 はなやに よって
 はないっぽん おって
(以下略)





読み聞かせのポイント

歌詞に、掛詞や比喩のことばが多用されています。
その細部の意味を、すぐには分からなくても、触覚と視覚の旅はそれほど影響を受けないと思います。このことば遊びは、少し大きくなれば、きっと「ことば」の面白さとして気づいてもらえるでしょう。なお、この絵本の後ろの見返しに、「ててちゃん」の遊び方が載っています。ぜひ唄って、遊んで下さい。

絵本 ててちゃん−おやこであそぼうわらべうた
◆年齢◆
読んであげるなら2〜3才から。

◆ジャンル◆
◆からだ絵本
◆ことば絵本

◆シチュエーション◆
◆いつでもどうぞ


土橋 悦子 織茂 恭子 

初版年月日:2008年04年23月 福音館書店

ISBN:4834023370  ISBN13:9784834023374

ページ 22x20cm 定価945円(税込)

通常版はこちら!  定価945円(税込)
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●作者 土橋悦子さん関連図書
「ぬい針だんなとまち針おくさん」長新太 絵
●画家 織茂恭子さん関連図書
「おかえし」 村山桂子/さく
「まる まる ころ ころ」得田之久/ぶん 童心社
「ちさとじいたん」 阪田寛夫/詩 岩崎書店
「へんなかくれんぼ 子どもの季節とあそびのうた
子どものための詩の本」 岸田衿子/詩 のら書店
「うみべ」 織茂恭子/作 サンリード
「ばんがれ まーち 阪田寛夫少年詩集」  阪田寛夫/作 理論社
「風の子たちのとりで」後藤竜二/作 童心社
「バーブとおばあちゃん」 神沢利子/作 ひくまの出版
「しのちゃんと4ひきのともだち」 織茂恭子/作・絵  金の星社
「サンタかな ちがうかな」  阪田寛夫/さく 童心社
「ゆうくんとぼうし」 神沢利子/文 サンリード
「でんでんむし」 新美南吉/作 ハッピーオウル社
「かみのけちょっきん」松竹いね子/作
「やねのうえのもも」 織茂恭子/作 童心社
「もうあきたなんていわないよ」 松田もとこ/作 ポプラ社
「ざぼんじいさんのかきのき」 すとうあさえ/文 岩崎書店
「しのちゃんと4ひきのともだち」 織茂恭子/作・絵 岩崎「ほんとこうた・へんてこうた 阪田寛夫詩集」 阪田寛夫/詩 大日本図書
「大きな山のトロル 」アンナ・ヴァーレンベルイ/文 菱木晃子/訳 岩崎書店
「ベルナの目はななえさんの目」 郡司ななえ/さく 織茂恭子/さく 童心社
「きつねの窓」安房直子/文 ポプラ社

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